現代ポートフォリオ理論の解説一覧です。このシリーズでは、資産の価格変動(リスク)をできるだけ抑えつつ、より大きな値上がり(リターン)を実現させる投資法を検討していきます。
第1回 リターンとリスク
現代ポートフォリオ理論では株価の変動はリターンとリスクで説明することができます。第1回ではリターンとリスクはどのようなものかを説明します。また、リスクはリターンの源泉であることについても説明します。
第2回 ローリスクハイリターンはありうるのか?
投資家はローリスクハイリターンの投資を目指したくなります。しかし、株式投資ではローリスクハイリターンの株は存在しないと考えて良いでしょう。ここではリターンとリスクの関係を説明します。
第3回 ポートフォリオとポートフォリオ効果
複数の株式を組み合わせて投資することをポートフォリオを組むといいます。ポートフォリオを組むことでリターンを大きく下げずにリスクを低下させることができます。これをポートフォリオ効果と言います。第3回では複数の銘柄の株を組み合わせることによってどうしてリスクが下がるのかについて説明します。
第4回 効率的フロンティア
同じリスクならリターンがなるべく高いほうが良いですよね。特定のリスクの値における最大のリターンをもたらすポートフォリオは計算によって求めることができます。リスクの値を変えると、その時点での最大リターンを示す地点も変わります。この最大リターンを示す地点をつないで描かれる曲線を効率的フロンティアと呼びます。
効率的フロンティア上の各地点は、特定のリスクに対して最大のリターンをもたらすを点です。効率的フロンティアに基づいて自身の資産を配分すれば、リスクを最小限に抑えつつ最大のリターンを追求することが可能となります。
第5回 無リスク資産と接点ポートフォリオ
効率的フロンティアを用いると、特定のリスクを受け入れた場合の最大のリターンを計算することができます。第5回では、リスクとリターンのバランスを最適化するために、無リスク資産を導入し効率的フロンティアと組み合わせを考えます。無リスク資産から効率的フロンティアに接線(資本市場線)を引くとき、効率的フロンティアでの接点は接点ポートフォリオと呼ばれます。また、効率のよい株式投資の組み合わせ銘柄は一意に決まり、そして無リスク資産とのバランスによって適切な投資ができるというトービンの分離定理についても説明します。