計算方法
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の基準価額は以下のように計算できます。
基準価額=ドル円 × S&P500指数 × 係数
例えば、ドル円が130円、S&P500指数が8500、係数が0.019の場合は
基準価額=130円 × 8500 × 0.019 = 20,995円
と計算されます。以下、ドル円、S&P500指数、係数はどこのサイトを参照すべきかを説明します。
ドル円
ドル円はどこのサイトの価格を参照すればよいのでしょうか?
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の基準価額を算出するためのドル円は三菱UFJ銀行が毎日11時頃に発表しています。以下をクリックすると三菱UFJ銀行に飛びます。
このサイトでは色々な通貨の為替レートが並んでいますが、S&P500はドルベースなので米ドルを見ます。基準価額で使られる為替レートは米ドルのTTM(公表仲値)を使います。TTMはTTSとTTBを足して2で割った値です。上記のサイトを下に進んでいくとUS Dollar (米ドル)があります。
その中でTTSとTTBがあるので足して2で割ります。上記の場合はそれぞれ141.39円と139.39円なのでTTMは
TTM=(141.39 + 139.39) ÷ 2 = 140.39円
となります。
S&P500指数
次にS&P500指数です。S&P500指数は以下をクリックするとジャンプするS&P Dow Jones indicesのサイトで確認できます。
S&P Dow Jones indicesののサイトを開いたとき、初めは「プライスリターン」が表示されているので、下の緑の部分を押して「ネット・トータル・リターン」に切り替えます。
プライスリターン
プライスリターンはS&P500の中に含まれる会社の株式の価格の値です。株式から分配される配当はプライスリターンには含まれません。
トータルリターン
トータルリターンはプライスリターンに加えて、配当の再投資、そして再投資から得られた再投資配当も考慮に入れたリターンです。
ネット・トータル・リターン
トータルリターンに対して配当に対する税金が考慮されています。具体的には、配当が支払われたときに通常発生する源泉徴収税(ここでの税率はルクセンブルクの15%が採用されているようです。)が差し引かれたリターンを示しています。
※配当金再投資では日本での20.315%の課税はされません。ファンドを売って利益が出てときのみに日本の課税がなされます。
ネット・トータル・リターンは税引き後の再投資であるためトータルリターンよりも小さい値になります。
係数
つぎに係数について説明します。係数はS&P500指数が単位がドルではなくポイントであるため、実際の円価格に合わせるための値です。今は0.01905です。(2024年8月16日現在)
また、トラッキングエラーなど要因で多少のブレが毎日発生しています。その他、投資信託で買った株を貸株しているためその分の利益が上振れになっているようです。なので、厳密に係数を求めることは難しく、とりあえずは係数は0.019程度と覚えておくと良いと思います。
まとめ
今回はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の基準価額の計算方法を説明しました。基準価額はドル円とS&P500指数(ネット・トータル・リターン)と係数(0.01903)の掛け算で計算されます(2023年11月現在)。また、ドル円とS&P500(ネット・トータル・リターン)を参照するサイトを紹介しました。
基準価額 = ドル円 × S&P500指数 × 係数
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は配当金を自動的に再投資してくれる素晴らしいファンドです。資産形成のコアとして利用したいファンドですね。